オーストリアの反応
2013年06月06日
Kaum Hochwasser in Wien dank des "Milliarden-Dings"
オーストリア紙「100年に1度規模の洪水もウィーンに被害与えず!」
注意:日本に対する反応ではありません!心配して下さる方が多いようですのでアップさせて頂きます。
ttp://derstandard.at/1369362618079/Kaum-Hochwasser-in-Wien-dank-des-Milliarden-Dings
オーストリア高級紙derStandard
6月4日の記事
ドナウに浮かぶ孤島「ドナウインゼル」やアルバーン付近の岸辺の一部が浸水するも、排水路が上手く機能しウィーン市内は災害を逃れる。
ゆっくりと、しかし確実に大波はオーバー・ニーダーエースタライヒ州からウィーンに向かってきている。ドナウ川の水位は上がり続け、ついにドナウインゼルの沿岸及び遊楽地帯(Copa Cagrana)は完全に浸水した。アルバーン付近の岸辺も同様で、水位は数十センチにもなっている。そしてこの洪水の影響で、付近の道路交通網にも影響が出ており、通勤ラッシュを招いている。
しかし、周辺の町に比べればウィーンは洪水による被害を全く受けていないといって良いだろう。ニュー・ドナウ(Neue Donau)からドナウインゼルまで繋がった排水路が、このウィーン浸水回避に一役買っている。推移が上がりこの排水路まで達すると、水は至る所に拡散されるようになる。ウィーンの洪水対策は手広く、毎秒14000平方メートルもの水を処理できるようになっている。この毎秒14000平方メートルという数値は1501年に起きた記録上最悪の洪水に基づいているが、今回ドイツのパッサウで起きた大洪水と全く同じ量である。
こういうわけで現在、ドナウインゼルは言わばウィーンの防御へ機となってくれているのであるが、この排水路の設置には議論があった。1954年に合った大洪水でウィーンは完全に浸水し、オーストリア社会民主党がこの排水路をドナウインゼルに設置しようと決めたのはそれから15年も経ってからである。
[骨折り損のくたびれもうけ]
この排水路の設置には政治だけでなく、各メディアも大きく反対した。特に大衆紙クローネ(die Kronen Zeitung)はこの「何億もかかるブツ」に反対するキャンペーンを行い、「ドナウに排水路を設置するなど骨折り損のくたびれもうけだ」と訴えた。同紙の1973年の記事にはこうある「リラックスするためだけに何キロも歩くオーストリア人がいるなんて、国会の誰が信じているだろう。結果は見えている、ドナウインゼル(ドナウに浮かぶ孤島)を空っぽにするだけだ」
そうして直径21メートル、幅約400メートルの島の建設が始まり、1987年にドナウインゼルは完成した。ちなみにオーストリア社会民主党は1984年に大規模な祭典を行っている。
記事:クニッゲ
ウィーンはこの通り、ほぼ無傷ですが...ウィーンを一歩出ればクロスターノイブルクからザルツブルクなど、非常に広い範囲で大きな被害が出ています。Pray for Austriaを実行していただけましたら幸いです。
オーストリア紙「100年に1度規模の洪水もウィーンに被害与えず!」